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一人一人が考えるテレワーク⑥

太閤のブログ
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2020. 05. 29

 

突然、「明日から出社禁止です。でも業務は今まで通りでお願いします。」と指示が出たら、あなたならどうしますか?

 

これは緊急事態宣言発令以前、自分自身に問いかけた言葉です。

 

私が所属する東京支店は、約1年前から段階的な時差出勤・テレワークを実施していました。4月7日の緊急事態宣言発令以降、会社指示により完全テレワークの業務体制になりました。テレワーク業務に入る直前に、「テレワークでできること」「工夫次第でできること」「できないこと」について通常業務に置き換えて真剣に考えてみました。

 

すると驚いたことに、ノートPC・スマートフォン等のデジタルツール、社内コミュニケーションに特化したチャットシステム、社内外とのオンライン会議システム、稟議申請等のワークフローシステム、スケジュール管理・共有システム、勤怠・経費精算システム、どれも導入・活用されており、「いつでも」「どこでも」、仮に離島にいても事務作業については問題ないことが分かりました。

 

ただ一つ、「お客様にお会いする商談」をどうするか。これには一番頭を悩ませました。自分都合ではどうにもならないからです。

 

その頃、取引企業様から不動産売却のお客様(N様)をご紹介いただき、弊社が売買仲介窓口としての準備をしておりました。事前調査と初回の不動産査定・面談を済ませ、いよいよ本格的な手続きに入る矢先に緊急事態宣言発令。住宅をお探しのお客様も外出を自粛されており、内覧のお問合せも望めない状況でした。

 

それでもお客様のご事情を考えると、オンライン(非面談)で、弊社が直接取得することでご満足いただけるかもしれない。そう考え、まずは行政に宅地建物取引業法上の抵触有無の相談を行い、問題ないことを確認。翌日の東京支店内のオンライン会議で、N様のご所有不動産について相談したところ、支店長と部長から「お客様のためになるなら良いじゃない。やってみよう。」と即答。

 

私は会議後すぐに、N様へ担当としての想いをメール。翌日にお電話をしたところ、「ぜひオンライン(非面談)でお願いします。」とのお返事をいただきました。ご紹介くださった取引企業様へもN様のご意向をお伝えし、皆様のご理解を得て、本格的に準備を始めました。登記業務については提携の司法書士にご相談。初めての試みだけど、オンライン(非面談)、やってみましょうとおっしゃっていただきました。

 

そうなると、次は社内手続きです。東京支店と大阪本社合同で行われる不動産取得会議は、「3密」を避け、オンライン・システムを活用して、それぞれの場所から10名以上が参加。事前に社内チャット上にアップした資料に沿って社内プレゼンを行い、満場一致で会社承認。その後、自宅で契約書類の作成、東京支店不動産部内のオンライン会議を経てから、社内稟議システムにて会社決裁を取り付けました。

 

契約・決済手続きは、不動産部全員が協力して、オンライン(非対面)で売買契約締結、残金決済(お引渡し)を4月末に無事完了することができました(すべてのプロセスは各々の自宅にてテレワーク)。N様には、「大変な時期にスムーズな対応をしていただき、ありがとうございました。」との嬉しいお言葉をいただきました。

 

この経験は、GW明けにも活かされ、オンライン・システムを使用した商談は頻繁に行われました。

 

現在、緊急事態宣言は解除されましたが、本当に必要な業務の選別と効率化、コミュニケーションの在り方について日々考えさせられた約2か月間でした。デジタルツールを駆使することは勿論ですが、最も大切なのは、お客様・社内外の方々への「気遣い」です。自分の効率だけを考えた作業はどこにいても、一人でもできます。しかし、「相手あっての打合せ」は、自己都合では不可能です。関係する皆様への「相手への気遣い=ギブ・ファースト」。これはテレワークするうえでの必須スキルだと感じました。

 

「テレワークはチームワーク」。これからも意思決定などの結果だけではなく、やり取りを含めたプロセスも共有して「コミュニケーションの見える化」を追求していきたいと思います。

 

(東京支店 不動産部 H.K)


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